[メイン] GM :  

[メイン] GM : OP

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 1

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 36 → 37

[メイン] 参田 鶫 : 「………監査、ですか?」

[メイン] 参田 鶫 : 7月某日。
UGN東北支部へと招集された参田は、上司にあたる連絡員からそう告げられた。

[メイン] 参田 鶫 : “ある地区の支部を監査してほしい”、と。

[メイン] 参田 鶫 : 「監査っつっても……俺、そんな知識とかありませんよ」
なんなら、される側の方が合ってるし、という言葉は飲み込みながら。

[メイン] “ペルソネル” : 「いいのいいの。監査って言っても簡単なことよ」

[メイン] “ペルソネル” : 「調子を見に行ってくれればいいの。
 査察と同じような感覚でいいわ」

[メイン] 参田 鶫 : 「……はあ」

[メイン] 参田 鶫 : 生返事。
……だったら、その辺の暇してるエージェントでもいいじゃん。

[メイン] 参田 鶫 : 俺支部長だよ?

[メイン] “ペルソネル” : 「それじゃ、お願いね。
 数日くらい見て、そのレポートを提出してくれればいいから!」

[メイン] 参田 鶫 : 余計、俺である意味がわからない。
それでもYESと言うしかないんだが。

[メイン] 参田 鶫 : 数度の生返事の後、連絡員は去っていく。

[メイン] 参田 鶫 : 姿がさっぱりと見えなくなった後、大きなため息をひとつ吐いて。

[メイン] 参田 鶫 : 「…………」

[メイン] 参田 鶫 : 「だっり」

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : middle「手土産は3000円前後に収めたかった」

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 4

[雑談] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 37 → 41

[メイン] 参田 鶫 : 駅。
仙台駅は東北のハブということもあり、土産屋も充実している。

[メイン] 参田 鶫 : 駅構内の他、隣接したパルコ、エスパルも有数の店が並ぶデパートだ。
チョイスに困ることはないだろう。

[メイン] 参田 鶫 : 金髪でストリートファッションに身を包んだようなこの男は、このような外見をしているにも関わらず社会観念に敏感であった。

[メイン] 参田 鶫 : ただでさえ支部長が出張するのだ。
ここで土産のグレードが高すぎるとどうなる?
はいマウント。あとで評判↓↓。

[メイン] 参田 鶫 : じゃあ逆に土産のグレードが低すぎれば?
はいマウント。あとで評判↓↓。

[メイン] 参田 鶫 : 気にせずとも良い体裁を無限に気にし、使わずとも良い気を無限に浪費していく。

[メイン] 参田 鶫 : ……あ。

[メイン] 参田 鶫 : じゃあ、前もって規模調べておけばいいじゃん。天才。
まあ郊外だからショボい支部だろうけど。

[メイン] 参田 鶫 : これで俺の支部の方がグレード低いなら、だいぶ身の振りを弁えねばならないし。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 調査 監査先の支部について
情報:UGN

[メイン] GM : 難易度7

[メイン] 参田 鶫 : 1dx+2 (1DX10+2) > 3[3]+2 > 5

[メイン] 参田 鶫 : は?

[メイン] 参田 鶫 : じゃあいいお土産買うわ

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 財産点 : 6 → 4

[メイン] 参田 鶫 : 賄賂賄賂

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 監査先の支部について

ここから電車で2時間半ほどの駅が最寄り。そこから20分程徒歩。宮城の外。
支部長の他は数名の事務員が在中している、小規模な支部。
周辺があまり事件や事故の無い地域かつ、中心部からも遠く離れている。

特段、問題点があるようには思えない。

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 液晶に触れながら、ふーん、と声が漏れた。

[メイン] 参田 鶫 : じゃああんま気を遣う必要もないな。

[メイン] 参田 鶫 : 予算2000~3000で。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : middle「交通費は負担してほしかった」

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 3

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] ロイス : 2 → 2

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 41 → 44

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 到着したのは、夕方頃だった。
何分用事が無ければ訪れないような地区。

[メイン] 参田 鶫 : しかもGooglemapが示すルートは明らかに地元民用のわかり辛いルート。

[メイン] 参田 鶫 : 最終的に、示されていた建物の4階であることが判明したころには、予定時刻から10分程度超過していた。

[メイン] 参田 鶫 : 「……すんませーん」

[メイン] 参田 鶫 : チャイムを鳴らし、応答した何者かへと声を掛ける。

[メイン] 参田 鶫 : 「仙台の事務所から来た、参田です」

[メイン] GM : はぁい、と飴玉を転がすような愛想100%の声が聞こえたと思えば、インターフォンが切れる。

[メイン] GM : そうしてぱたぱたと足音が聞こえれば、扉を開ける小柄な女性。

[メイン] 事務員 : 「ようこそおいでくださいました~。
 中で所長がお待ちですので、どうぞ~」

[メイン] 事務員 : にこにこと微笑む40半ば程の女性は、見るからに朗らかな印象を受ける。

[メイン] 事務員 : 中へ参田を通すまでも、遠くから大変だったでしょう、ここはわかり辛かったでしょう、と労いと気遣いを数度繰り返していた。

[メイン] 参田 鶫 : どうも、と愛想良く笑う。
気を遣うのは苦手だが、気を遣われるのは嫌いじゃない。その場では。

[メイン] 参田 鶫 : 少しばかり廊下を進めば、応接間へとたどり着く。

[メイン] 支部長 : 「ああ、どうも。お待ちしておりましたよ」

[メイン] 支部長 : 開けた扉の先。
立ち上がり会釈した男は、参田よりも僅かに年上だろうか?

[メイン] 支部長 : しかし“所長”という立場に座るには、聊か若すぎる。

[メイン] 参田 鶫 : それでも“そうなってしまう”のがUGNであることを、参田は痛いほど知っていた。

[メイン] 参田 鶫 : 「すみませんね。中々地理に慣れず」

[メイン] 参田 鶫 : 会釈を数度。
そうして取り出したお土産は、所長が感謝を述べてすぐに事務員によって冷蔵庫行きとなった。

[メイン] GM : そうして、落ち着いたころ。
事務員はお茶を取ってくる為に部屋を出た為、参田と支部長のふたりきりとなった。

[メイン] 支部長 : 「……さて、今回の視察の件なのですが」

[メイン] 参田 鶫 : 「ええ、はい」

[メイン] 参田 鶫 : 今回の仕事は、表向きは視察となっている。
地方に配置された支部の支部長同士が交流し、お互いのノウハウ、知識の共有をすることが目的……という、カヴァー。

[メイン] 参田 鶫 : まあ、実際俺もそういう認識で仕事していいんだと思うんだけどね。

[メイン] 支部長 : 「当支部はこの通り小さな支部でしてね……はは。あまり誇れる所もありませんが」

[メイン] 参田 鶫 : 「いえいえ。少人数でもきちんと地区の管理が出来ているのって、素晴らしい事ですよ」

[メイン] 参田 鶫 : 地方へと配置された支部の常だ。
どうしても人員は、人口の多い支部へと回されてしまう為、地方に割かれる事は少ない。

[メイン] 参田 鶫 : 転じてオーバーワークになりがちだし、事実参田の支部である名取支部もそういった側面が強い。

[メイン] 参田 鶫 : 人とは資源なのだ。

[メイン] 参田 鶫 : 枯渇すれば、回らない。

[メイン] 支部長 : 「ははは。ありがとうございます」

[メイン] 支部長 : 「とは言え、ここは何かある訳でも無いので気楽なものですけれどね」

[メイン] 参田 鶫 : 「……出張などはなされないので?」

[メイン] 参田 鶫 : 出張。
よその支部の仕事や、地方支部などからの仕事を受けること。
UGNの人材不足は非常に深刻なものだ。

[メイン] 参田 鶫 : なので、平和な地区の支部であれば「じゃあ、よその支部手伝ってきてね♡」とよく時間外労働を迫られるものだ。

[メイン] 参田 鶫 : ……そこそこ忙しい地区でもそうなる事を考えると、随分と暗い話なのだが。

[メイン] 支部長 : 「ああ、実はですね」

[メイン] 支部長 : 「ここのオーヴァードは私だけ、なんです。
 流石に有事の際に動ける人員が0になるのはまずいので…」

[メイン] 参田 鶫 : ああ、成程と数度頷く。

[メイン] 参田 鶫 : 確かに普段は平和かもしれない。
しかし、“いつか”は容易に訪れる。

[メイン] 参田 鶫 : それは明日かもしれない。それは何十年も後かもしれない。

[メイン] 参田 鶫 : その時、動ける人間が0だったら?

[メイン] 参田 鶫 : 結果は言うまでもない。

[メイン] 参田 鶫 : 無論、付近の支部からも応援が来るだろうが、それでもその場に最初からいるのといないのとでは雲泥の差がある訳で。

[メイン] 参田 鶫 : 「……では、普段の支部の業務をお伺いしても?」

[メイン] GM : ええ、と頷き支部長は説明を始める。

[メイン] GM : 普段、表向きこの支部は探偵事務所として活動している。資金源、情報源としても大きなウェイトを占めているようだ。

[メイン] GM : 事務員は2人。ふたりとも未覚醒で、非戦闘要員だ。レネゲイドの知識と最低限の護身術こそ知っていれど、それまででしかない。

[メイン] GM : UGNとしての仕事は、地区データの調査と報告が主となる。
ファルスハーツが発見されたか、レネゲイド反応が観測されたか、など。

[メイン] GM : もっとも、そのどちらも無いのだが。

[メイン] 参田 鶫 : うん、うん、と頷いて話を聞いて。

[メイン] 参田 鶫 : 困ったな。後々の感想文のネタがないぞ。

[メイン] 参田 鶫 :
     まいったつぐみ
参った参った、参田鶫。

[メイン] 支部長 : 「……はは。事実ここは名ばかりの支部といいますか」

[メイン] 支部長 : 「平和であることを確かめる。その為の支部なんですよ」

[メイン] 参田 鶫 : はぁ、と少し要領を得ない相槌で返す。

[メイン] 事務員 : 「では、話が続いてお疲れでしょうし……どうでしょう、この辺りを見ていかれては?」

[メイン] 事務員 : 「無論、当事務所もご自由に使ったり、見ていただいて構いませんので」

[メイン] 参田 鶫 : ……確かに、難しいことを話過ぎたことも確かだ。

[メイン] 参田 鶫 : 「ありがとうございます」

[メイン] 参田 鶫 : では、お言葉に甘えて。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 調査 この辺りの地区について
情報:UGN

[メイン] GM : 7

[メイン] 参田 鶫 : 1dx+2 (1DX10+2) > 2[2]+2 > 4

[メイン] 参田 鶫 :

[メイン] 参田 鶫 : さらにお土産倍プッシュだが…?

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 財産点 : 4 → 1

[メイン] GM :  

[メイン] GM : この辺りの地区について

特段特筆することもない。
ショッピングモールが町の中心となった田舎町。
犯罪の話も滅多に聞かない。
犯罪者がねぐらにするメリットもない。
人が多くも、少なくもない、中途半端な土地。

捨て置けないのに、利用できない。
そんな土地。

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 「……」

[メイン] 参田 鶫 : 「なんもねー……」

[メイン] 参田 鶫 : ショッピングモールのフードコート。
31アイスクリームのポッピンシャワーを口に含みながら、眉をしかめる。

[メイン] 参田 鶫 : 確かに、そこまで警戒している訳ではない、なかったが。

[メイン] 参田 鶫 : 今回の仕事は、“監査”。
つまり基準チェック、有効性の証明。

[メイン] 参田 鶫 : その話で行くなら……

[メイン] 参田 鶫 : 「じゃあ、いらなくねぇ……?」

[メイン] 参田 鶫 : 話を聞けば聞くほど、そう思う。
確かに有事の際に動ける人間がいなければ…というのもわかるが。

[メイン] 参田 鶫 : ここまで何もないと、その、その。

[メイン] 参田 鶫 : 口の中で、ぱちぱちとはじける感覚。

[メイン] 参田 鶫 : 「……必要ではあるけど、不要ではある」

[メイン] 参田 鶫 : そう、並行して存在しているのだ。
必要な理由も、不要な理由も。

[メイン] 参田 鶫 : 「…………………」

[メイン] 参田 鶫 : これ、多分さぁ。

[メイン] 参田 鶫 : 俺の一存で存続、決まっちゃうんじゃないの。

[メイン] 参田 鶫 : うわ。

[メイン] 参田 鶫 : 最悪。

[メイン] 参田 鶫 : 含んだアイスは、口内へと痛みを齎すだけで。

[メイン] 参田 鶫 : 肝心の甘味は、どこにも。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : middle「そんな重い仕事俺に振らないでほしかった」

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 4

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 44 → 48

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : ……落ち着け、落ち着け。
そう、あの連絡員だって言ってたじゃないか。

[メイン] 参田 鶫 : 『レポートを提出すればいい』と。

[メイン] 参田 鶫 : …………………。

[メイン] 参田 鶫 : UGNとしては、存続を望んでいるのか?

[メイン] 参田 鶫 :
   ・・・・・・・・
なら、何故俺を派遣した?

[メイン] 参田 鶫 : 単なる存続であれば、俺は必要ない。
そのまま報告された地区データを見て、うんうん、ここは平和だね、として終わりでいい。

[メイン] 参田 鶫 : 逆に、解体させたいのであれば、連絡員が含めるであろう言葉は違ったものだったはずだ。

[メイン] 参田 鶫 : もっと言えば。
同じ支部長であれど革新派や、合理的な人間である方が適切であった。

[メイン] 参田 鶫 : 俺は事なかれ主義だぞ!

[メイン] 参田 鶫 : ……“この程度”で悩んでしまうような、事なかれ主義だ!そうしてそれは、仕事の姿勢からも上はわかっているはずだ!

[メイン] 参田 鶫 : 「……はぁ」

[メイン] 参田 鶫 : 「わっかんねぇ……」

[メイン] 参田 鶫 : 結局の所、上の考えることなどわからない。
全てを明かされていないし、明かされるはずもないのだから。

[メイン] 参田 鶫 : ただ、事実として参田鶫はこの場へと派遣され、あの支部に対する評を一任されている。それだけがある。

[メイン] 参田 鶫 : ……あるいは。

[メイン] 参田 鶫 : 転嫁の転嫁の転嫁の転嫁で、俺という末端に事実上の選択の責任を乗せた。これが答えかもしれないが。

[メイン] 参田 鶫 : 「………そうだとしたら」

[メイン] 参田 鶫 : 「やめたるわ、こんな仕事……」

[メイン] 参田 鶫 : 叶わない願いを口に出して。

[メイン] 参田 鶫 : とぼとぼと支部へと帰るのだった。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 調査 支部長について
情報:UGN

[メイン] GM : 8

[メイン] 参田 鶫 : 8ィ…

[メイン] 参田 鶫 : 1dx+2 (1DX10+2) > 2[2]+2 > 4

[メイン] 参田 鶫 : 🌈

[メイン] GM :  

[メイン] GM :

[メイン] GM :

[メイン] GM :

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 「……戻りましたぁー」

[メイン] 参田 鶫 : 合鍵を預かっていた為、そのまま支部へと上がり込む。

[メイン] 参田 鶫 : しかしそろそろ、表向きの支部は閉める頃だろう。
となれば、今日はお開きだろうか?

[メイン] GM : 返事はない。

[メイン] GM : 返事どころか、気配がない。

[メイン] 参田 鶫 : 「……んぁ?」

[メイン] 参田 鶫 : おかしい。

[メイン] 参田 鶫 : まだ事務所は営業時間中のはずだ。
……ましてや、俺という来客が居る段階で、全員がいなくなるなどあり得るだろうか?

[メイン] 参田 鶫 : 駆け足で事務所を確認する。

[メイン] GM : 誰も、どこにもいない。

[メイン] GM : 重要な資料には鍵が掛かっていたり、テレビやラジオが消されていることを考えると、攫われたという線は薄いだろう。

[メイン] 参田 鶫 : 「外出……?」

[メイン] 参田 鶫 : に、しては腑に落ちない。
自分が見た事務員は片方だけだが、あのような気遣いをするタイプが勝手にいなくなったりするだろうか…?

[メイン] 参田 鶫 : しかも、支部長も含めていないのだ。
俺に連絡の1つも寄越さずに。

[メイン] 参田 鶫 : 焦りが募る。

[メイン] GM : ──ぱさり、と足元に1枚の紙が触れた。

[メイン] 参田 鶫 : 「これ、は…」

[メイン] GM : その紙に書かれていたものは、非常に短い。

[メイン] GM :  

[メイン] GM : どこかの、住所。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : trigger

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 4

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 48 → 52

[メイン] GM :

[メイン] GM : この地区の、さらに寂れた区画。

[メイン] GM : 人のあまり寄り付かない、廃屋の立ち並ぶような陰気な場所。

[メイン] GM : そこに彼はいた。

[メイン] GM : この地区の支部長。

[メイン] GM : そうして、その傍らに──見慣れぬ男が、ひとり。

[メイン] 支部長 : 「…………ええ。
 後は、手筈通りに」

[メイン] : 「しかし、本当に良いんですか?
 そんな事すればここも危ないと思いますけどねぇ」

[メイン] 支部長 : 「構いませんよ。どうなろうと、計算の内ですから」

[メイン] : 「……おーこわ。
 では、手配しておきますので」

[メイン] : 「FHセル“ビーハイヴ”の派遣を、ね」

[メイン] GM : そう言うと、男は去っていく。

[メイン] GM : 後に残るのは、支部長だけだ。

[メイン] 参田 鶫 : 「……………」

[メイン] 参田 鶫 : 最悪だ。

[メイン] 参田 鶫 : 全てをひっくるめて、最悪だ。

[メイン] 参田 鶫 : ……こうなれば、手段を問えない。
問う必要も、時間もない。

[メイン] 参田 鶫 : ──《イージーフェイカー:アップドラフト》。

[メイン] 参田 鶫 : 爆熱はエネルギーとなる。
それは上への推進力ともできるが──。

[メイン] 参田 鶫 : 「ッくああああああ!!!!」

[メイン] 参田 鶫 : 横へと向けてしまえば、それは圧倒的な速度へと変わる。

[メイン] 支部長 : 「あっぐうッ……!」

[メイン] GM : ひどい音を立て、ふたりはぶつかった。

[メイン] GM : 一般人であればまあまあ、まあまあの重症だが、しかしてこの二人はオーヴァードである。
音を上げることなど許されない。

[メイン] 参田 鶫 : 「くッ、こ、のッ!」

[メイン] 参田 鶫 : 馬乗りになり、ひとまずの拘束を。

[メイン] 支部長 : 「っ、ああ……さすが、に手が早い……!」

[メイン] 支部長 : その顔は、聊か嬉しそうなもので。

[メイン] 参田 鶫 : 「………何だよ、気色悪い……!」

[メイン] 参田 鶫 : 手首を押さえつける。
……相手もオーヴァード。どのような反撃があるかわかったものではないが、こうしておけば“簒奪”の力を行使しやすいだろう。

[メイン] 支部長 : 抵抗はない。
嫌なほど、無い。

[メイン] 支部長 : 「これで」

[メイン] 支部長 : 「この支部は、守られる」

[メイン] 参田 鶫 : 「は……?」

[メイン] 支部長 : 「さ、通報してくれ。
 監査の内容としても、メスを入れるにはちょうど良いはずだ」

[メイン] 支部長 : 笑顔は崩れない。

[メイン] 参田 鶫 : 「…………」

[メイン] 参田 鶫 : 「“まだ”だ」

[メイン] 支部長 : 「へえ?」

[メイン] 参田 鶫 : 「裏切り者の頼みをはいそうですか、と素直に聞く奴が、どこにいる」

[メイン] 参田 鶫 : 「……思惑を話せ」

[メイン] 支部長 : 「疑り深いね。
 これを聞いても、通報が第一である事は変わらないのに」

[メイン] 参田 鶫 : 「そんなことは聞いた俺が判断する」

[メイン] 支部長 : 「そうかい。良い姿勢だね」

[メイン] 支部長 : 「僕の目的は、ひとつだ」

[メイン] 支部長 : 「支部の拡充。戦力、人員、財力。これらの拡充だ」

[メイン] 参田 鶫 : 「ここでンなもん必要ねえだろ…!?」

[メイン] 支部長 : 「あるよ」

[メイン] 支部長 : 「今から約7年後に、この地区は大きなレネゲイド災害が起こる。これは天災のようなものでね。今の人員ではまず対応しきれない」

[メイン] 支部長 : 「だから、拡充が必要だった」

[メイン] 参田 鶫 : 「………」

[メイン] 参田 鶫 : 「その証拠は?そんな大災害が起こる、なんて話一度も聞いたことなんてねーんだけど」

[メイン] 支部長 : 「ああ、それはね」

[メイン] 支部長 : 「僕の《推理》さ」

[メイン] 支部長 : ──《インスピレーション》。

[メイン] 支部長 : ノイマンにより齎される、超越的な演算能力。

[メイン] 支部長 : しかし、知れるのは演算結果だけ。
演算の過程などはわからない。
ただ、プログラムによって行使された結果だけしか知れない。

[メイン] 支部長 : ……即ち、根拠が無い。
正しかろうが、何だろうが、それは本人の中でしか成立しない。

[メイン] 支部長 : 「そのせいで、何度進言しても拡充は叶うことは無かった」

[メイン] 支部長 : 「…………だから、ね」

[メイン] 支部長 : 「“こうする”しか無かったんだ」

[メイン] 参田 鶫 : 「………」

[メイン] 参田 鶫 : 事件が起これば、確実にそこにはメスが入る。

[メイン] 参田 鶫 : 一度FHの影が映れば、そこは要注意区域となる。

[メイン] 参田 鶫 : そうなれば、常駐人員も当然割かれる事となるだろう。

[メイン] 支部長 : 「……“ビーハイヴ”は戦闘用セルだ」

[メイン] 支部長 : 「一度定めた標的を倒すまで、その近辺を根城として動くことはない」

[メイン] 参田 鶫 : 「…………警戒が解かれないおまけつきかよ」

[メイン] 支部長 : 「7年持たせないといけないからね」

[メイン] 支部長 : セルの詳細がわかっているならば、相応に手練れのエージェントが配備される。

[メイン] 支部長 : 「………………でもね」

[メイン] 支部長 : 「“まだ止められるんだ”」

[メイン] 支部長 : 「7時間21分後。僕が先ほど話していた彼は、ビーハイヴへの連絡をそのタイミングで行うだろう」

[メイン] 支部長 : 「それまでに中止の依頼を出せば、取りやめとなるだろう」

[メイン] 参田 鶫 : 「何が言いたい」

[メイン] 支部長 : 男は

[メイン] 支部長 : 身勝手に口を開く

[メイン] 支部長 : 「参田さん」

[メイン] 支部長 : 「君と君の支部の人の7年間、くれないか?」

[メイン] 参田 鶫 : 「は───」

[メイン] 支部長 : 「すぐにとは言わないよ。でもね」

[メイン] 支部長 : 「“ここで僕を拘束するなら、ビーハイヴは止まらない”」

[メイン] 支部長 : 狡猾に目を細めて。

[メイン] 支部長 : “それしか無かった男”は、目を細めて。

[メイン] 支部長 : 「さあ、どうする」

[メイン] 支部長 : 「参田支部長」

[メイン] 参田 鶫 : 口を 開いて 閉じて

[メイン] 参田 鶫 : 汗が滲んだか それとも力が抜けたのか

[メイン] 参田 鶫 : 結果としては

[メイン] 参田 鶫 : 拘束が緩んで

[メイン] 支部長 : その一瞬で

[メイン] 支部長 : 瞬く間に拘束を抜けて

[メイン] 支部長 : 去り際に、呟いた言葉は。

[メイン] 支部長 : 「じゃあ」

[メイン] 支部長 : 「またね」

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : middle「こんな事、考えたくなんか無かったのに」

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 8

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 52 → 60

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 調査 支部長について、居場所も含む
情報:UGN

[メイン] GM : 8

[メイン] 参田 鶫 : 2dx+2 (2DX10+2) > 9[9,9]+2 > 11

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 支部長について

28歳。ノイマン/ウロボロス。
若くしてこの地区の支部長を任された男。
この支部を大切に思っており、今後ともずっと守っていきたいと思っている。

ここ最近、運営方針で上層部と軽い対立があったようだ。


彼は、支部にいる。

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 「──昌ッ!今どこにいる!」
通信端末に向け、吼えたてる。
通話相手は、自分の直属の部下だ。

[メイン] : 『はぁいはい、叫ばなくてもね。聞こえていますよ……如何されましたぁ?』

[メイン] 参田 鶫 : 「荒事だ。出れるか?」

[メイン] : 『……いける、と言いたい所ですが。
 如何せん距離が遠すぎますね』

[メイン] : 『今すぐに……と、言うのは難しいかと。申し訳ありません』

[メイン] 参田 鶫 : 「チッ……いや、悪い。こっちも無茶だった。
 ……代わりに」

[メイン] 参田 鶫 : 「俺の代わりに他支部への伝達、頼めるか?
 状況はメッセージで送った」

[メイン] : 『ええ、かしこまりました』

[メイン] 参田 鶫 : ぷつん、と通話を切って。

[メイン] 参田 鶫 : 急ぎ、支部へと駆ける。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 再登場 (1D10) > 3

[メイン] 参田 鶫 : 調査

[メイン] 参田 鶫 : こんな手段

[メイン] 参田 鶫 : 取る必要なんてあったのかよ……!

[メイン] 参田 鶫 : 4dx+1 意志 (4DX10+1) > 7[5,5,5,7]+1 > 8

[メイン] GM :  

[メイン] 支部長 : あるか、無いかで言えば

[メイン] 支部長 : そうするしかなかった。

[メイン] 支部長 : 要請をしてもダメ、呼びかけてもダメなら

[メイン] 支部長 : 強硬策に出るしかないだろう。

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 再登場 (1D10) > 1

[雑談] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 60 → 64

[メイン] 参田 鶫 : 調査

[メイン] 参田 鶫 : 戦闘用セルなんだろ!?
被害がどう出るか、なんてわかんねーじゃんか!

[メイン] 参田 鶫 : それで、町の人が危害にあうとか、そういうのもどうでもいいってのかよ!

[メイン] 参田 鶫 : 4dx+1 意志 (4DX10+1) > 6[1,4,4,6]+1 > 7

[メイン] 支部長 :  

[メイン] 支部長 : 心苦しくない訳がないだろう。

[メイン] 支部長 : でも、それでも

[メイン] 支部長 : 大災害と比べれば、犠牲は遥かに少ない。
そのレベルなんだ。あの災厄は。

[メイン] 支部長 : だから、こうするしかなかった。

[メイン] 支部長 :  

[メイン] 参田 鶫 : 駆ける、駆ける、駆ける。

[メイン] 参田 鶫 : レネゲイドによる共振は、“簒奪の蛇”の食らう色が齎す思念は。

[メイン] 参田 鶫 : 果たして本当に真なのか?

[メイン] 参田 鶫 : ──知ったことではない。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 支部へと、辿り着いた。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : climax

[メイン] 参田 鶫 : 「だから」

[メイン] 参田 鶫 : 「こんなことなんて」

[メイン] 参田 鶫 : 「したくなかったんだッ!」

[メイン] 参田 鶫 : 1d10 (1D10) > 1

[メイン] system : [ 参田 鶫 ] 侵蝕率 : 64 → 65

[メイン] 参田 鶫 :

[メイン] 参田 鶫 : 深夜。
事務員たちは既に帰った後の、支部。

[メイン] 参田 鶫 : 蹴破るように扉を開けて。

[メイン] 参田 鶫 : 靴も脱がずに、支部長室へと。

[メイン] 支部長 : そこに、彼は居た。

[メイン] 支部長 : 先ほど会話した時と同じように、余裕を湛えるような態度で、座っている。

[メイン] 支部長 : 「やあ」

[メイン] 参田 鶫 : 「気に食わない」

[メイン] 参田 鶫 : 「こんな状況なのに、余裕ぶってんの。癪に障る」

[メイン] 支部長 : 「それは、素直に申し訳が無いな。
 非礼を詫びよう」

[メイン] 参田 鶫 : 「別に良い。そういうのも」

[メイン] 参田 鶫 : 「──俺が、言いたいのは」

[メイン] 参田 鶫 : 「なんでもかんでも自分で自己完結して」

[メイン] 参田 鶫 : 「まだ手段があるのに、勝手にあきらめた風になって」

[メイン] 参田 鶫 : 「そういうの、ムカつくんだよ!」

[メイン] 支部長 : 「それは……不愉快にさせてしまって──」

[メイン] 参田 鶫 : 「だからッ!」

[メイン] 参田 鶫 : 一歩、二歩。

[メイン] 参田 鶫 : 「相手に譲歩もしねーで」

[メイン] 参田 鶫 : 「自分の理想だけ押し付けて」

[メイン] 参田 鶫 : 「通らなかったらはいダメ、終わり終わりとか」

[メイン] 参田 鶫 : 「カスだろうがよ!」

[メイン] 参田 鶫 : 胸倉を掴み。

[メイン] 支部長 : 目を細めて。

[メイン] 支部長 : 居所無さげに、視線を彷徨わせる。

[メイン] 参田 鶫 : 「俺は、俺の部下は」

[メイン] 参田 鶫 : 「俺の誇りだ。勝手に、テメーにはやれる訳がねえ」

[メイン] 支部長 : 「……じゃあ」

[メイン] 参田 鶫 : 「だが」

[メイン] 参田 鶫 : 「この町に、危険が及ぶことも看過できる訳がない」

[メイン] 参田 鶫 : 「“ユニバーサルガーディアンネットワーク”が、おいそれとそれを頷いていい訳がない!」

[メイン] 支部長 : 「……じゃあ、どうしようもないじゃないか!」

[メイン] 支部長 : 「それも、それだって」

[メイン] 支部長 : 「……おいそれと、そうした訳じゃない……」

[メイン] 参田 鶫 : 「うっせーなッ!」

[メイン] 参田 鶫 : 「勝手に話終えて悲観してんじゃねえぞカスがッ!」

[メイン] 参田 鶫 : 「お前にはやれねーけど、全部なんてくれてやる訳ねえけど」

[メイン] 参田 鶫 : 「“手伝わない”なんて、一言も言ってないッ!」

[メイン] 支部長 : 「っ」

[メイン] 参田 鶫 : 「7年後だかの大災害、それが本当なら」

[メイン] 参田 鶫 : 「被害は未然に防がなければならない」

[メイン] 参田 鶫 : 「その為にビーハイヴは、不確定要素だ。悪い意味でのな」

[メイン] 参田 鶫 : 「だから、それを取らない手段として」

[メイン] 参田 鶫 : 「……当支部、UGN名取市支部が全面的に災害対策に協力する」

[メイン] 参田 鶫 : 「アンタらの傘下にならなくても」

[メイン] 参田 鶫 : 「アンタらのことは、手伝えんだよ」

[メイン] 参田 鶫 : 「これじゃダメか? ダメなのか?」

[メイン] 支部長 : 「…………………」

[メイン] 支部長 : 「…………で、も」

[メイン] 参田 鶫 : 「ンだよ」

[メイン] 支部長 : 「君、に……迷惑が……」

[メイン] 参田 鶫 : 「……」

[メイン] 参田 鶫 : 「脅しつけといてそれ言うか!?!?!?!?!??!!?!」

[メイン] 支部長 : 「いやっ、だって、だって……」

[メイン] 支部長 : 「ぼ、僕が脅せば……それは僕を恨めばいいだけの話だ。責任は僕にある」

[メイン] 支部長 : 「でもそれは、君にも責が……」

[メイン] 参田 鶫 : 「うっせえ!うっせえバカうっせえ!」

[メイン] 参田 鶫 : 「やるって決めたんだよ決定稿なんだよはい連絡しましたもう取り消しません!」

[メイン] 支部長 : 「えっ」

[メイン] 参田 鶫 : 端末ぽちー。

[メイン] 参田 鶫 : もうどうにでもなれ。

[メイン] 支部長 : 「……」

[メイン] 支部長 : 「………わかっ、た……」

[メイン] 支部長 : 「………彼にも、伝えておく。ビーハイヴへの連絡の取り消し……」

[メイン] 参田 鶫 : 「……今まで一人だったし、仕方ないんだろうけど」

[メイン] 参田 鶫 : 「人への頼り方、覚えていけよな」

[メイン] 参田 鶫 : 「上に立つんだったら、必須なんだから」

[メイン] 支部長 : 言葉では返さず、ただ

[メイン] 支部長 : こくり、と頷いて。

[メイン] GM :  

[メイン] GM :  

[メイン] 参田 鶫 : 監査レポート

[メイン] 参田 鶫 : 実行日:■■年■月■日

業務内容、態度に対し監査を実施。
内容に特段異常なもの無し。
詳細な監査の必要は不要と判断。

[メイン] 参田 鶫 : 補遺:当該支部がやや連携に不安アリとの事。名取市支部との合同訓練を希望との申し出があった事を追記しておく。

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 : 「ま、大方これで通るだろう」

[メイン] 参田 鶫 : 「それに、通らなくても勝手にやる」

[メイン] 参田 鶫 : 「だって」

[メイン] 参田 鶫 : 「“その程度の支部”だしな」

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] 参田 鶫 :  

[メイン] GM :  

[メイン] GM : 『Perfection and Paranoia』

[メイン] GM :